学問
山田詠美の「学問」を読了した。
帯に「ぼくは勉強ができない」、「放課後の音符」にならぶ長編青春小説とあったけど、やっぱり「ぼくは勉強ができない」、「放課後の音符」のほうが好きだと思った。けっこう面白く読んだけど、小説自体の良し悪しではなく、読んだ時期の問題だと思う。
今はもう30歳を過ぎていて、「ぼくは勉強ができない」や「放課後の音符」を読んだの高校生のころだったはずなので。この薄い2冊の小説には、中高生の時に知りたいことや知っておくべきことやどうしてもわからないことがぎっしりとつまっている。気がする。
本書も面白かった。でも、僕にとっては面白くなってきたのが2/3を過ぎたころだったので、その先が少なくてちょっとさみしかった。その先の話がもう少し知りたかったのに、という感じ。でも若いころに読んだら、前半のほうが面白く感じるのかもしれない。このあたりは、なかなか難しい。
それにしても、人を好きになったり嫌いになったり悩んだり、大変だけど振り返れば楽しいもんだよね。たまに思い出したくもないことがあったりするけど、たいていは楽しいと思う。きっと。
