はだかんぼうたち

内容(「BOOK」データベースより)
桃*35歳独身、歯科医。6年付き合った恋人と別れ9歳下の鯖崎と交際中。響子*桃の親友。元走り屋の夫や4人の子供とせわしない日々を送る主婦。山口*60歳目前に家族を捨て響子の母・和枝と同棲。だが和枝が急死し途方に暮れる。鯖崎*桃の恋人。やがて響子にも惹かれはじめ桃にその気持ちを公言する。出逢い、触れ合ってしまう“はだかんぼう”たちは、どこへたどり着くのか。年下男性との恋。親友の恋人との逢瀬。60歳目前での同棲…。心に何もまわない男女たちを描く長編恋愛小説。


江國香織の「はだかんぼうたち」を読了した。面白かった。
最近は家族や世代が移り変わるような長大な小説が多かったから、こういう恋愛小説はひさしぶりのような気がした。懐かしいような感じ。


桃の母親が姉の陽にいろいろと文句を言う。そのあたりで「きらきらひかる」を思い出した。笑子ちゃんや睦月も、母親にいろいろ言われていたな、と思って。
医者という職業(歯医者と内科医はだいぶ違うけど)からも、連想したのかもしれない。陽のシェアハウスは、「ケイトウの赤、柳の緑」を彷彿させる。
あと60歳で突然家を出て行くというところでは、突然別れを切り出した「落下する夕方」の健吾みたい。


はだかんぼうでいる、あるいははだかんぼうになる、というのは、どんな感じなんだろう、と思った。