大いなる眠り

レイモンド・チャンドラーの「大いなる眠り」(村上春樹訳)を読了した。

登場人物が多く、話も入り組んでいるので読み辛い。ところどころでは内容がよくわからない。でもやっぱり魅力的で面白い。
素敵な文章は随所にあるけど、この一節が気に入った。マーロウが自分自身について語っているところ。

私は依頼を受けて仕事をしています。そして生活するために、自分に差し出せるだけのものを差し出している。神から与えられた少しばかりのガッツと頭脳、依頼人を護るためにはこづきまわされることをもいとわない胆力、売り物といえばそれくらいです。


マーロウの人生に比べれば、自分の人生はなんて平和なんだろう、と思った。人生を平和に過ごすためには、多少のガッツと頭脳と胆力が必要になるけど。


チャンドラーの村上春樹訳は全て持っているし、それ以外の作品もいくつか持っている。でもどれもまだ1回しか読んでいない。未読の本が多すぎて再読できてないけど、ロング・グッドバイとかまた読みたいな。


大いなる眠り
大いなる眠り
posted with amazlet at 13.01.06
レイモンド チャンドラー
早川書房
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