HTML5、どう使う? / 「第9回 .NET中心会議 マルチデバイス時代を生き抜く!」でお話してきたこと

「第9回 .NET中心会議 マルチデバイス時代を生き抜く!」が2012/08/25にあって登壇してきた。
僕の資料はこちら。去年作った資料をちょこちょこ修正して使った。

当日のtogettorはこちら。

概要

イベントの概要はこんな感じ。セッションと、パネルディスカッションに登壇した。

スマートフォンタブレットが一般ユーザーに急速に普及してきています。各種アプリケーションを動かせるデバイスが多様化するに伴い、各デバイスに最適化したネイティブ・アプリケーションの開発コストは増大するばかりです。そういった問題への1つの対処方法として、HTML5やレスポンシブWebデザインなどの、1ソースでマルチデバイスに対応できるWebアプリケーション開発技術に注目と期待が寄せられています。
これから本格化するマルチデバイス時代に、HTML5は本当に有用なのでしょうか? どういった場面で、どういった使い方をするのがベストなのでしょうか? これらの課題をテーマに講演するとともに、パネルディスカッションで深く掘り下げます。

第9回 .NET中心会議 マルチデバイス時代を生き抜く! ASP.NETなWeb開発者のためのHTML5活用ポイント


今回の勉強会に来てくれる人たちは、もちろん.NET開発者で、業務系アプリケーション開発者(SI)がほとんどということだった。いつものHTML5とか勉強会とは全然違う。でも僕も前職はSIerだったので、いろいろわかるところも多かった。

セッションではHTML5に関する基本的なことをお話した。HTML5を書いたことがないひとがかなり多かったので、テーマは内容はいい感じにマッチしたと思う。
僕のセッションで基本的なことを話して、次のセッションでIE10やHTML5の話があり(こちらの記事を書いたかたのセッション)、最後にパネルディスカッションという構成だった。

HTML5 / マルチデバイス

これからはHTML5を使うべきか、マルチデバイス対応ではレスポンシブウェブデザインべきか、というのが大きなテーマだったように思える。
業務系アプリケーションという前提であれば、僕はこう考えている。完全に主観なので、違うように考えているひともたくさんいると思うけど。

  • 顧客にメリットがないなら、そのままでいい
    • 顧客にメリットがあるなら、HTML4でもFlash(Flex)でもいいと思うので
    • 既存のアプリをHTML5で書きなおすメリットって、そんなに大きくないと思う
    • 顧客に新しいメリットを提供できるなら、HTML5で!
  • 新しいPJ、新しいアプリケーションならHTML5ベースで(未来に技術的負債を残さないためにも)
    • 将来HTML5に対応させたいと思った時に、ベースがHTML5なら楽だと思う
    • あと、スマホの案件ならHTML5使うよね
  • 対応するデバイスの種類が限られているなら、fixedなレイアウトや、デバイス毎に切り替えてもいい
    • レスポンシブウェブデザインは魅力的だけど、やっぱりコストはそれなりにかかる
      • 不特定多数のデバイスや、未知のデバイスが対象ならレスポンシブウェブデザインで
    • 業務アプリケーション(あるいはWebサイトではなくWebアプリケーション)の場合、レスポンシブウェブデザインが最適化どうか、というのはまだわからないと思う
    • レスポンシブウェブデザインに対応した、業務マニュアル作るのってちょっと嫌だよね、とか
    • でもがちがちにFixedじゃなくて、横幅くらいはかわってもいいんじゃないかな

もっとはっきり言ってしまえば、古いコードを受け継がなくては行けないようなPJでは保守的に、そのかわり新しいPJでは新しいものを積極的に取り入れてもいいのでは、という感じ。

やっぱり、業務系はIE10の普及に掛かっていると思う。
IE6が根強いのは業務系だけど、推奨ブラウザを絞り込めるってのは強みでもあると思う。IE10縛りの業務アプリケーションだったら、普通にHTML5使うでしょう。きっと。

あとパネルディスカッションでは.NET MVCの話題で盛り上がっていたけど、門外漢なので割愛。

まとめ

そもそも僕は .NET のコードはほとんど書いていなくて、超アウェーな感じだった。さらに概要を聞いて、これは僕では力不足だと思い、お断りしようかとも悩んだけど、いろいろ考えて結局お受けした。
こういうのって、受ける時か受けた後に凄まじく後悔する期間がきて(なんで俺やるって言っちまったんだぁ!)、終わってしまうとやってよかったなぁと思ったりする。 もちろん今回もそんな感じだった。
セッション後のアンケート結果では、それなりによい評価だったみたいで安心した。


登壇者の方々はMSの方やMS MVPな方々で、いろいろな話ができたし、仲良くなれてうれしかった。また参加者の方々とも交流会でいろいろ話せて楽しかった。僕も業務系アプリケーションで、けっこう苦しんだりしたので。
普段の勉強会とはちょっと違う雰囲気で、それがまた面白かった。お声掛け頂いた、ITMediaの方々に感謝している。


あと、前職の同期や後輩が来てくれていたのが、けっこう嬉しかった。ありがとう。
やっぱりエンジニアを続けていれば、いろんな出会いや別れ、そして再会があるよね。