本質を掴む

「専門用語や横文字を 覚える/理解する のが難しい。覚えないと意思疎通に支障があるか?」的な文章を読んで、思ったことをつらつらっと。


専門用語に限らず、その用語の本質がうまく掴めていないと、うまく理解できないと思う。
例えば「Facebookが楽しい」と言われて、それを言葉で説明をされただけでは、おそらく楽しさを実感できない。実際に使って、試してみないとわからない。そういった行為を通じて「Facebookの楽しさ」を理解していくと思う。

専門用語も同様に、使い方や使われ方に触れていかないと理解しにくい。たとえばオブジェクト指向とか、クラスとか、インターフェースとか。試す過程や、理解する過程をまとめて「本質を掴む」と僕は表現している。
ま、端的に書くと、いろいろ使って試してみないとぶっちゃけわかんないよねーって感じ。


人によって、見ている本質や掴み方は異なるので、同じ用語を使っていてもうまく伝わらないことがある。たくさんある。
僕にとっての「HTML5」が、ほかのひとにとっての「HTML5」と同じものかというと、ある程度は一緒だけど、全くの同じものではない。これは何を本質と思うか、どうやって掴むか、というのが人によって異なるから。物事はそれを捉える視点によって、大きく姿を変える。例えば「正義」は、人によって大きく異なる。
Facebookの例だと、それぞれのひとが何を楽しいと思っているかは異なる、と言える。友達のFeedを読むのが楽しい、Likeするのが楽しい、コメントするのが楽しい、など。


本質を掴めばを、それをうまく説明できるかというとそうでもない。何かを食べて美味しいと感じても、それをうまく表現できるとは限らない。概念を言語化するには、また違った能力が必要になる。
何かを5歳のこどもにわかるように説明してみる。「海」を見たことない人に「海」を説明してみる。といったことを考えると、その難しさの一端がわかると思う。
あと、バズワードの説明はすごく難しい。考えてみるとけっこう楽しいけど。
たとえば「クラウド」という言葉を説明してほしい、と言われたらどうするか。僕にはいい説明がなかなか思いつかない。
言葉はとても不完全なもので、「理解とは誤解の総体である」ということを意識している。


最初の「専門用語や横文字を 覚える/理解する のが難しい。覚えないと意思疎通に支障があるか?」的な文章に戻ってみると、これは用語の問題よりも勉強していてわからないことが多い、という捉え方もできる、気がする。僕にはそういうことがよくある。そんなときは、とりあえず気にせず最後まで読むようにする。最後まで読んで、やっぱりわからなければ、もう一度読んで、じっくり考える。それでも隅から隅まで理解することはできない。
本質を掴むのは大変だけど、なにかを理解できたときの感動ってけっこう大きくて、それが楽しいと思う。