日本のIT

 「先進のソリューションによる経営効率の改善」。このお題目が最も遅れている産業、それが情報サービス産業だ。事実、「JISA基本統計調査  2006」によると売上高情報化投資率は平均で0.79%、中央値で0.58%しかない。これに対して「国内IT投資動向調査報告書 2004」(ITR)によれば、国内平均の情報化投資率は平均1.9%(同報告書の『2006』では2.8%、『2007』では3.2%)で大きな開きがある。
 さらに、情報サービス産業の「売り上げ研究開発投資率」は平均1.02%、中央値0.01%。人材育成の要となる教育投資率は平均で0.38%だ。
 情報サービス産業は、人材の育成、そして企業体としての開発効率向上に対してほとんど投資がなされていない。


あらためて衝撃――日本のソフト産業を統計分析する

数字をみて、すごく納得。日本的ITも悪いことばかりではないと思っている。一生涯をエンジニアとして過ごせるひとは極少数だし。


SIerで仕事をしていて思うのは、そんなによい手法や技術があるなら、なぜやらない、ということ。
ここにある「売り上げ研究開発投資率」が低いのが大きな要因だろうと思っている。
頭の固いひとをどうやって説得して、研究費を取ってくるか、というのもポイントだと思う。
でもいまはかなりの環境を個人で揃えることができる。研究費の稟議を通すために労力を使うくらいなら、その労力を使ってコードを書くのもひとつの手段かもしれない。


SOASaaSWeb2.0というキーワードはよく聞くけど、それを実践しているSIerって少ないと思う。
こういうことに、疑問を感じる。でも仕事でSOAを実現したいという顧客がいたとしても、難しい。結局のところ、自分もそういう日本的ITの中にいる。

3. 社内では使われない自社パッケージ
こちらはまた別の大手 SI の方の話。

自社でパッケージ製品として開発しているグループウェアがあるが、
社内では自社のパッケージはあまり使われず、他社のパッケージが使われている。
理由は自社のパッケージが使いにくいから。

IT業界の大企業での生々しい話を5つほど

こんなことはいろいろなところでよく聞く。

システムはやっぱりひとのためにあるもので、使うひとが便利になるものであるべきだと思う。
僕はすごく単純に、自分が使いたいと思うシステムを作りたいと思って、エンジニアをやっている。
# なかなか、かなり、すごく難しいけど。