大切にしているものは、何ですか?
「はたらきたい。」という本を読んでから「大切にしているものは、何ですか?」ということをよく考える。自分が何を大切にしているのか、会ったひとが何を大切にしているのかを考える。
3月にZen-CodingのChrome Extensionを作った。それがきっかけで、LTを2回、ちゃんとした講演を2回やって、@ITで6本の記事を執筆した。
執筆や勉強会での登壇は、やってみたいと思っていたけど、こんなふうに実現できるとは思わなかった。大変だったけど、楽しかった。
まだまだ一流には程遠いけど、なれないとも思わない。高校生のころに読んだ、この一節(というには長い引用だけど)をずっと覚えている。
「でもそのときはそんなこと思いつかなかったんだ。僕の家は君のところと違ってとても平凡であたり前の家庭だったし、自分に何かの面で一流になれるかもしれないなんて考えもしなかったしさ」
世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド
「それは間違っているわよ」と娘は言った。「人間は誰でも何かひとつくらいは一流になれる素質があるの。それをうまく引き出すことができないだけの話。引き出し方のわからない人間が寄ってたかってそれをつぶしてしまうから、多くの人々は一流になれないのよ。そしてそのまま擦り減ってしまうの」
何かひとつくらいは、あるといいなと。
ちょっと古いけど、僕にとってはとても印象的な記事がある。ずっと前に、この記事を会社の先輩に教えていただいた。ずっと覚えいて、意識していた。
未来を決めて、そこから今を捉えるほうがいい人をビジョン傾向の強い人、毎日毎日、自分の大事なものを満たして積み上げていくほうが、やる気がでる人が価値観傾向の強い人です。
自分らしいキャリアを築くために:キャリアに「目標」は必須ではない - ITmedia Biz.ID
<中略>
ビジョン型のキーワードは「夢」とか「目標」です。その言葉を聞くとビジョン型の人はワクワクするんですね。一方、価値観型のキーワードは「自分らしさ」とか「こだわり」「大事なもの」などです。そのほうが夢とか目標といわれるより、価値観型の人にはしっくりきます。
僕は長期的なビジョンや目標が、ほとんどない。漠然とは考えるけど、とりあえず目の前のことしか考えていない。間違いなく「価値観型」だ。
「価値観型」と「ビジョン型」という異なる傾向があると意識してみると、自分と異なる考え方のひとを、うまく理解できるかもしれない。そして「大切にしているもの」を理解するきっかけにもなる。
今年の誕生日に「これから5年間はいろいろ試してみたい。その先の人生の残り半分を、よきものとするための、準備だったり、基礎作りだったり。」と書いた。
僕は人生を70年、35歳で折り返しだと思っている。あと5年で、どこまでいけるか。良いスタートは切れたと思う。
勉強して、本を読んで、blog書いて、人と会って、コード書いて、そういったことを継続していくのは、けっこう難しい。たぶん、かなり難しい。まずは目の前のものに、出し惜しみせず、こなしていきたい。
自分が何を大切にしているか、まだはっきりわからない。来年同じように振り返るとき、もうちょっと明確になっていればいいなと思う。
これが去年書いた文章で、読み返してみると、遠くまで来たもんだ、と思った。
いろいろなことに、とても感謝している。
いろいろ参考になったエントリの一部。
- デザインする人の価値と誠実さ : could
- 役職ではなく自分として仕事をするためのヒント : could
- 先日、twitterでこういう言葉を拾いました。「きっと何者にもなれないオタクに限って、写真…カメラ極めようとするよね。」なんとなく同意するところなんですが、ここで質問です。自分を何者だと考えますか? - 平民金子インタビュー
- 「きっと何者にもなれない」あなたへ - 琥珀色の戯言
- 「何者かになりたい」という問題について - かみんぐあうとっ
- ぼくが人生をかけてやりたいこと:GOOD×Tech Blog:ITmedia オルタナティブ・ブログ
- 連載:Webクリエイティブ職の学び場研究|gihyo.jp … 技術評論社