MIT メディアラボ 石井裕教授の話を聞いてきた / JAPAN INNOVATION LEADERS SUMMIT に行ってきた

JAPAN INNOVATION LEADERS SUMMIT というイベントに参加した。
MIT メディアラボ 石井裕教授の話を聞きたかったので応募して、抽選にあたって参加することができた。

石井教授のいろいろなアカウントはこちら。


それぞれのセッションは興味深いものだったし、Hack for Japan の方々の話を聞いて考えることがたくさんあった。それでも石井教授のセッションは別格だった。まるでライブに行ったみたいだった。文字では表現できなくて、映像でも伝えきれなくて、やっぱりその場にないと伝わらないようなもの。
いちおう、セッション中のtweetのまとめはこちら。

Hack for Japan の発表をされた及川さんのエントリはこちら。とてもよい内容だった。h4jを知ってる方も、知らない方も、ぜひ読んでいただきたいと思った。

今回のセッションは、ニコニコ動画で録画されているけど、タイムシフト視聴はプレミアム会員じゃないと見れない。ちょっと寂しいなと思って、これまでの講演の動画を探したら、すぐには見きれないくらい見つかった。生で見るのが一番だけどなかなかそうもいかないよね、ということでいくつかここに貼っておく。



TEDxTokyo( 2011/05/21)。日本語通訳で、13分くらいの録画。短いけれどやっぱりその勢いはすごい。


セッション終了後のインタビュー。ちょっと断片的だけど、90秒くらいなのでさらっと見てみるといいかも。



SmileExperienceDesign 2011(2011/05/20) 。日本語での、約90分のセッション。僕もまだ全部見ていない。これは見たい。



Live video from your iPhone using Ustream
Design the WAY チャリティー講演イベント「MIT石井裕教授が語る次世代へのメッセージ」(2011/05/18)。SmileExperienceDesignとほぼ同時期で内容も似ていると思うけど、セッション資料がとても見やすい。こちらも約90分。


ここからの動画は ほぼ日刊イトイ新聞 - 石井裕先生の研究室。 で紹介されていたもの。この連載で僕は石井教授のことを知った。それまでは全く知らなかった。つまりつい最近知ったのだ。
このインタビューは3.11の震災前のもの。他の動画と比較すると、大きく変化してることがわかる。
この連載で書いてあることは、今回のセッションにもでてきている。
宮沢賢治の肉筆原稿、高村光太郎の道程、ミュージックボトルのお母さんの話、など。
また糸井重里さんが、こんなふうに話している。

糸井:「石井先生は、お会いしたほうが、ずーっとおもしろいです」
石井:「やっぱり「生」でないとね」
ほぼ日刊イトイ新聞 - 石井裕先生の研究室。

そりゃ僕には書き切れない。


このまましゃべり続けて問題ないですか? - 石井裕先生の研究室。 - ほぼ日刊イトイ新聞


彼は屈折してたかもしれないけど
独創的なものを作り上げていました。 - 石井裕先生の研究室。 - ほぼ日刊イトイ新聞


あの世とこの世の境がない。- 石井裕先生の研究室。 - ほぼ日刊イトイ新聞


コンピューターミュージックのミュージシャン達はステージでいったい何をしているのか。 - 石井裕先生の研究室。 - ほぼ日刊イトイ新聞


卓球台を作ったきっかけ、アメリカでの出発点。 - 石井裕先生の研究室。 - ほぼ日刊イトイ新聞


チロリン村も、ケペル先生も、通じない。 - 石井裕先生の研究室。 - ほぼ日刊イトイ新聞


詩の世界を科学者は追いかけるべきだ。 - 石井裕先生の研究室。 - ほぼ日刊イトイ新聞


ここから先は僕のメモ。これはすごく断片的な情報で、まとめきることはとてもできなくて、それでもそのままおいておくのも忍びなく、やっぱりとりあえず公開してみる。

311クライシス・レスポンス:エンジニアの活躍と未来展望:レジリアントな世界を構築するために

  • スライドが250枚以上あります。時間は50分です。計算できるよね。
  • 大体ツイートしているからみてね。
  • 宮沢賢治
    • 死んだ詩人や哲学者をフォローしている(bot)
    • 突然言葉がとどく
    • 誰かがエンコードしたものをデコードする
    • そこから自分でクリエイトする
  • 永訣の朝
    • 肉筆原稿はまったく違うものだった
      • 消した文字、なんども書きなおしたあと
      • フォントやテキストからはわからない情報
      • 苦悩の痕跡がない
    • 身体痕跡をキャプチャする
    • デジタルが悪いわけではない
    • 何が本質なのか
    • 肉筆原稿から想像する
    • 想像力は人間にとって一番大事
  • 3 desasters
    • earthquake
    • tsunami
    • nuclear crisis
  • japan earch quake map 
  • 原発の説明資料
    • 科学者の説明能力はとても大切
  • before/after
    • NYTimesの写真で前後がみえるやつ
    • 大きな変化がわかる
    • 痛ましい変化
  • 記憶をどうやって貯めていくか
  • イラストレーション(図解)は大事
    • メディアではあまり使われなかった
    • 今後に期待
  • ネットワークされたひとびと
  • pray for japan
  • 情報の整理
    • 多すぎる情報をどうやってダイジェストするか
    • 多すぎると追いつかない
    • 引いていくと、いろいろ考えることができる
    • 俯瞰することが大事
    • 人と人をつなぎ、エントピーをどうやって減らすか
  • shinsai.inifo
  • crisi response
  • 人しか読めない手描きの情報(避難所の情報)
  • 写真で避難情報をとって、Webにあげる
  • それをみんなで登録する
  • そしてmachine searchble にする
  • hiroshima archive
  • shinsaimappingjp
  • open infomation
  • crowd sourcing
  • mashup & Curation
  • market of supply & demand
  • 漢字だけの表現だとtwitterには4倍くらいの情報をつめこめる
  • サイエンスアラート
    • いかに風説と戦うか、科学で
  • foreground --> background
    • ambient media
    • 汎用的ではなく特殊でスペシャリィ
    • ちらっとみるだけ大体でわかる
    • tokyo towerでやってみたらどうだろう
      • tokyo towerをみれば状況がわかる
  • simuration
    • あのとき5分連絡が遅れたらどうなるか
    • 堤防が10メートル高かったらどうか
    • 費用がかかって、借金が多くなっていたらどうか
  • まだ100枚くらいある
  • 歴史
  • 想定外
    • 災害は想定を信じるな
  • どこまでが自分の人生
    • 定年?死ぬまで?
    • その後の100年を考えることも大切
  • 温故知新
    • いまこそ過去から学ぶ
  • music bottle
    • 記憶崩壊(記憶はなくなっていく)
    • 残す必要がある
    • memory on cloud
    • mement mory
  • 未踏峰連山
    • 出杭力
    • 道程力
    • 造山力
  • 高村光太郎
    • 僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る
  • 独創力
  • 協創力
  • 競創力
    • 久しぶりにあった友達に、なんてすごいアイディアなんだと言わせる
  • 屈辱感
  • 飢餓感
  • 孤高感
    • 本当に突き抜けると褒めてくれる人もいなくなる
    • ボイジャー / 末端衝撃波面を超えた
  • 未来
    • today
    • 2050 私はもういません
    • 2100 みなさんもいません
    • 自分が死んだあとの未来
      • 2200 どう思い出されたいのか

まとめ

セッションが始まろうとしているときに、司会者の方が「いまPCの準備中です」と言ったら、石井教授は「Macです」と訂正していた。この時点で面白くなりそうだなと思った。
セッション後の懇親会では、石井教授と直接お話させていただくこともできた。しかも一緒に写真まで撮っていただいた。すごく嬉しかった。
今回のイベントを通じて、自分に、エンジニアにできることはなんだろう?と考えた、考えている。また、技術以外に自分を支えるものが必要だと感じた。例えば文学だったり、音楽だったり、哲学だったり、人として確固としたした芯が必要だと感じた。もちろん、難しいけど。技術自体も足りないものばかりだけど。
震災からもうすぐ5ヶ月。いろいろなことを考えなおす、よい機会になりました。
Hack for Japan のセッションで、「ITでできることは、これから増えていく」といった趣旨の発言があった。これはそのとおりだと思う。そして自分にも何かできることがあると思う。